登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島) 登校拒否も引きこもりも明るい話


TOPページ→  体験談目次 → 体験談 2008年4月発行ニュースより



体験談

2008年4月発行ニュース
登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島)
会報NO.143より

登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島)では、
例会の様子をニュース(会報)として、毎月1回発行しています。
その中から4〜5分の1程度をHPに載せています。


体験談(親の会ニュース)目次はこちら



「自分の立場」に立つ

2008年3月例会報告

私たちはとかく、まわりや世間の立場から、自分の行動を規制しがちです。
しかし、「世間の立場」に立っていいことはありません。
自分は「自分の立場」に立つ。
そうしてこそ、自分とは違う「相手の立場」も尊重できるようになります。


「自分の立場」に立つ。
鹿児島の親の会が、いつも大事にしてきた「自分を一番大切にする」
「自分の人生の主人公として生きる」ということとほとんど同じですが、より力強い表現ですね。


わが子の不登校や引きこもりも、世間の立場からではなく、
自分の立場に立って考えると違ってきます。
親も不安なときは、不安な自分自身を認める。と同時に、
不安がいっぱいのときでも、「自分の立場」に立てば、とても幸せであることに気がつくと思います。


Nさんは、引きこもっている息子さんに「お母さんは、愛する家族に囲まれて幸せよ」と言ったそう。
その言葉を聞いて、息子さんはどんなに幸せな気持ちになったことでしょう。


不登校や引きこもりを否定的に見て、これをなんとかしなくては・・・と考えているうちは、不安は大きくなるばかり。
わが子や家族への愛情は希薄になり、優しさも失われがちです。


自分を大切にしていくと、自分が一番愛している家族の存在がどれほどかけがえのないものか気がついてきます。


「不安なときは、今日、明日と自分の足元だけを見て、生きてきた」と言うJ子さん、
「豆もやしにワクワク!と聞いて、自分にも幸せがいっぱいあることに気がついた」とソラさん、
「そのときはそのときでイイ!」と言うじぇりさん、
「親の会だから何でも安心して話せる」とY子さん、
「我慢しないで、自分を大切にして生きることができるようになって嬉しい」とT子さん・・・。


みなさんの体験は、いろいろ大変なことも、自分の立場に立てば解決できる、と教えてくれています。


目次

1 「お母さんは愛する家族に囲まれて幸せよ」 Nさん

2 私にもワクワクすることがいっぱいある! ソラさん

3 「私も引きこもっています」 mihoさん

4 したくないことはしない  じぇりさん




「お母さんは愛する家族に囲まれて幸せよ」
 Nさん



息子は17歳です。高1の10月頃から行けなくなって、去年の3月に退学しました。


時期的なこともあるんだと思うんですが、自分の中で恨みつらみが渦巻くことがあります。
教師には「なんであんなにいい子を助けてくれなかったの」、
部活の子たちには「あなたたちが傷つけたのになにもしてくれなかった」という恨みなんです。
それが渦巻きみたいに膨れ上がって襲いかかってくることがあるんです。


でも、ある本の中に、「憎い」は「欲しい」の同義語とありました。
私は「この子が高校生であってほしい」と思っていたんだと、それで合点が行きました。
「憎しみは何も生まない」という言葉には全然耳を傾けることができなかったんですが、この言葉にはすごく納得しました。
私はまだ未練があったんだ、この憎しみにいつまでも付きまとわれるんだろうかという不安もあったんですが、これは乗り越えられるかもしれないと思い、先月学んだように「少しの知識が役に立ち」ました。


普段は楽しく過ごしています。
息子に「お母さんは愛する人たちに囲まれて、パートの仕事も楽しいし、山にも行けるようになったし、この間はお父さんと映画にも行ったし、お母さんは幸せだよ。ごめんね。お母さんは楽しいよ」と言ったら、息子は「ええそう。べつに〜」という返事でした。(笑) 
どっちも本当なんです。


―――
そんな風に自分の楽しいことができるようになって良かったですね。


そうなんです。
去年の今頃のことを考えたら自分の楽しみのために動けることが不思議です。
親の会に出会って、皆さんに出会ってよかったなと思います。
そうでなかったら今頃は、「通信制はどうなの?」「将来どうするの?」などと攻めまくっていたと思います。


―――
息子さんは元気に家にいるんですか。


はい、元気に明るく家にいます。
外には出たがりませんが、昨日は私の父の祥月命日で、皆でお寺に出かけたんですが、息子は行きませんでした。


私も無理には誘いません。
でも、「お昼からおばあちゃん家の草むしりをするからね」と言っていたら、それには来たんですね。
来るとは思っていなかったので、自転車に乗ってきた時にはびっくりしました。


それよりも私は自分の中の渦巻きをどうしようかと思っていたので、合点が行ったら大丈夫かもしれないと思うようになりました。


―――
あなたの「愛する人に囲まれて私は幸せよ」という言葉が、息子さんに響いていますね。よかったですね。




私にもワクワクすることがいっぱいある! ソラさん



―――
HPの掲示板に「ソラさん」の名前で、「毎日が幸せと思ったら我が子がかわいくて抱きしめたくなった」と書いてくださって、とっても感動しました。


よく行くお店のおかみさんも以前から、「朝起きたら、今日は何をしようかとワクワクする」と言っていたんですよ。
私は朝起きたら、「今日はあれとこれをしなくてはと思ったら、ワクワクするなんてありえない!」と思っていたんです。


でも去年の11月、初めてこの会に参加した時に朋子さんが「豆もやしが大好きで、これを食べられると思ったらワクワクする」とおっしゃったんです。
私は「ヘェ〜、豆もやしでいいんだ」と思ったら(笑)、私にもあれがある、これがあると思って・・・


今まではないものを数えていたけれど、あるものを数えたら結構あったんです。
最近はじぇりさんの「気がつけばチャレンジャー」という書き込みが載っていて。


不登校も世間ではマイナスイメージに捉えられていますが、達さんが「不登校の子どもたちは自分の力で人生を切り開こうとしていてすごい!」と書いていて、バスに乗って見る景色をバスから降りてゆっくり眺めることがあってもいいと思いました。


本当にチャレンジャーというのは、今一生懸命エネルギーをためていて、自分らしく生きようと思っている子どもたちにぴったりだなと思います。


このことはいつか絶対に言いたいと思っていたので、掲示板に投稿しました。
幸せに気がつくと、子どもをギュッと抱きしめたいと思ったんです。


長女が家を出てアパートで独り暮らしを始めた時には「がんばんなさいね」と言って、抱きしめられたんです。
でも高校を中退して今通信制に行っている次女は抱きしめたいのにそれが出来ないんです。
高校生の長男にもそうしたいのに、自分から距離を置いてしまいます。
しかし、いつかはと思っています。
自然にそのうちできるようになると思っています。


―――
ギュッとしたい気持ち、大切ですね。


どこかの中学校で生徒が廊下から放尿しているというニュースを聞いて、そんな中で平気で暮らしている生徒と、自分で学校に行かないと決めた子どものどっちを応援したいかというと、私は自分で行かないと決めた子どものほうを応援したいです。




「私も引きこもっています」   mihoさん


私も昨年9月、T子さんと同じ頃離婚して、今、親子3人で暮らしています。
長男は去年12月に高1で退学して、小6の娘は不登校で、私も引きこもっています。


長男が急にバイトを始めました。
退学を決めるまでは、悩んでいたようですが、退学して楽になったようです。
PCでバイト先を探していたことを私は知らなかったのですが、本人が面接に行き「16歳だから」ということで親の私へ確認が来ました。
息子はどんどん決めていって。私は確認の電話を受けるだけでした。


―――
自分で探して自分で行っているのは、いいですね。どんなところでバイトをしているの?


天文館のビジネスホテルで、朝9時から14時まで割り当てられた部屋の掃除をしています。時給は650円です。
息子は小遣いが足りないのでそれを補うつもりでバイトしているんだと思います。


家計が苦しいので、小遣いは娘千円、息子3千円、私5千円と決めて、私はあまり使い道はないんですが、気持ち的にはそういうふうにしています。


―――
母子手当などはまだ支給されないのですか。


失業保険給付は3ヶ月で、3月の中頃で終了します。
母子手当ては4月に4ヵ月分出ます。二人分で月に3万3千円で、元夫からの養育費が月4万円入ってきます。
家賃4万8千円を引くと、生活費は2万5千円です。
先月までは、調停や元夫に私たちの住所を知られないようにするための手続きに市役所へ行ったりと、とても疲れていました。


その時は、できるはずの計算が全然出来ずに、「月4万の養育費だけでは家賃にも満たない、足りない、足りないと思って、どんどん貯金がなくなっていく」と不安になっていました。


息子が2月から突然動き出したことは、私には全然予想していなかったことなんです。
息子も学校を辞めたり、バイトをしたりとは思ってもいなかっただろうし、私も3ヶ月、6ヶ月前の自分を思ったら、今の自分を予想していなかったわけです。



そうしたら、これから先のことも、心配してもどうなるものではないなと思って、少し気持ちが落ち着きました。
そう思って改めて計算してみたら、ちゃんと収支の計算ができたんです。(笑)


持ってるお金が出ていくことばかりを考えて、どうしようと不安になっていたんですが、毎月入ってくるお金もあるんだと気が付いて、切り詰めていけばあと6ヶ月くらいはなんとかなるんじゃないかと思って。
自分の気持ちの持ちようで、持ってるお金は同じで変わらないのに、なんか出てくる結果が違っています。


―――
今を大事にしていけばいいんだとあなたが気づいたのですね。良かったですね。
自分の気持ちひとつでお金は生きるもするし、死にもするしね。
今の自分をちゃんと認めて、自分を大切にしていこうと思えば、あなたのエネルギーも日々たまっていくわけですね。


1ヶ月前は市役所に行って、ひとつのことを解決して帰ってくると、それ以上にまた別の不安を持って帰ってくるという感じでした。
窓口の人が親切で「警察にも届けた方がいいですよ」と言ってくれるんですが、「えっ、私はそんなにひどい状況にいるの?」と思ってしまって、どんどん不安が増すばかりでした。
ここ1ヶ月、何も考えずにボーっと生活していたら全然違います。


―――
もっともっと閉じこもりなさい、ということなのね。


本当は娘の中学入学の手続きもしないといけないのですが、それも1ヶ月くらい放ったらかしのままで、いつ行こうか、と二人で言っています。


―――
手続きをしても娘さんは中学には行かないでしょう。


今のところ娘は、「中学校には行ってみようかな」と言っていて、制服やカバンくらいは揃えてほしいと言うんです。
今だったらそれくらいは買ってあげられるけどと思って。(笑)
本人も半分は行かないだろうと思っているけど、最初は皆と一緒に扱って欲しいと思っているみたいです。
娘は、カバンと制服を着て行こうとしたけれど、行けなかった、みたいな感じにしたいようです。(笑)


―――
カバンや制服のレンタルがあれば、お金がかからなくていいのにね。
(大笑)


娘に「手続きはするけど、お母さんはPTAや学校とは一切関わる気はないよ」と伝えたら、娘は「ええっ、朝はちゃんと起きてよ、学校へ送って行ってよ」と言うので、「それはもう一切できないよ」と言いました。
そしたら「だったらどうしようかな」と言っていました。(笑)


―――
「送って行かない」とはっきり宣言したのは良かったですね。
自分で行けるのでなければ無理ですからね。
でも可愛いですね。そのうち学校から手続きがまだですよとか、何か言ってくるでしょう。
その時に考えたらいいですよ。その時までは動かないでね。
先月よりもちょっと元気になってよかったですね。


はい、窓口に行って手続きするくらいのことでこんなに疲れているとは思わなかったのですが、会報が届いて読んでみたら、「ああ、きつかったんだなあ」と思って。
市役所の方も善意で言ってくれているのは分かるのですが、不登校と一緒で相手が善意で言ってくれても、自分に必要のない部分はちゃんと断るべきだったと思いました。


―――
「自分の立場に立つ」というのは、なかなか出来ないのよね。
常に相手の立場に立つことばかりをしてきたから、そういう思考の習慣が抜け切れないのね。
「自分が嫌じゃないのか、自分がどうなのか」というのをいつもいつも確認するというのが大事だし、そういうお話が皆さんの中にもありましたね。




したくないことはしない
   じぇりさん


―――じぇりさん、宮崎からごくろうさま。今日は兵庫県の松田恵さんがいらしてますよ。


わあ、こんにちは! 
恵さんの「恵」は私の名前にもつくし、今まで人に恵まれているなあと思います。
娘が一昨年はアニメを見たいと言って、次男も連れて3人で東京へ行きましたが、先月は娘が急に大阪のお芝居を観に行きたいと言って、母娘で行き、親の会は来れませんでした



今月は例会に参加しようと思っていたら、金曜あたりから体調が悪くて、でもなんとか行ける様になり、遅くとも4時ごろには参加したいと思って出たら、途中事故で渋滞中でただでさえ遅いのに今の時間になってしまいました。(笑)


娘は自分で舞台を観に行くからと言って、3泊4日の宿を近くにとって、毎日計4回同じものを観に行きました。その夢中になりようがすごいというか。


―――
なんという公演で?


それが忘れました(大笑)。
アニメが好きで、それが映画化されて、それが今度は舞台化されたんです。
私も4回のうちの1回くらいはと思い「一緒に行こうか」と言うと、母娘の好みが違うことを知っているので「いいから」と断られて、私は友人と遊んで楽しかったです。


娘は20歳になったんだと思い、私は中学で親元を離れて、20歳の頃は東京でした。自分は平気だったのに、子どものこととなると携帯も持ってないので、不安で何かないかなと思ったり、でも娘は娘で楽しんで、もう20歳だから大丈夫なんだよな、と改めて思ったんです。


―――
娘さんはいつから行かなくなりましたか。(小6です) 家にいるのね。


はい、ずっといます。


―――
何かをしなくては、と焦る雰囲気はないのですか。


微塵もないです。ほんとにないです。


―――
おうちにいるのが当たり前という感じなんですね。


はい。たぶん、働きたいと思ったこともないんじゃないかと。
私たちの時代は学校に行き、卒業して働く、そのうち結婚する。家庭科の教科書にも書いてありましたから。(笑) 
娘は学校をやめ、周りにもそういう情報をくれる人はいませんから、だからなのかわかりませんが、全くないです。
20歳になって身内から「お祝い」が届きましたが、私たち夫婦は何もお祝いもしませんでした。


―――
娘さんは最初は人の目を見られなかったですよね。


はい、そうでした。そうだったよなと。あれは正直理解できなかったんです。ここで聞いて「ああ、そうなんだ」と思いつつも、でも、それを変だから治さないと、と思わずに済んだのは親の会に参加していたお陰で、当たり前のことだと思っていたら、いつの間にかなくなって。
そういう話を娘に詳しく聞いたこともないんです。どんなふうに生きていくんでしょうかねえ。(大笑)


それより自分のことです。(笑) 
今まで考えてやってきたようでその実考えてないんですけど、ノリっていいなあと思ったんですよ。
なんとなくのタイミングで、じゃあ働いてみようかなと思って働いたみたいな、今ちょっとしたくないからしないとか、ノリっていうのが今の自分にぴったりくるんです。
ノリでいくと楽しいことがあるんです。


長男は19歳になり、家から1歩も出ません。外に布団を干しに出る程度です。でも、あの子はひとりでも暮らしていけるだろうなと思える術を身に付けています。


―――
冷蔵庫の中の賞味期限など全部チェックして。


はい、いつも家の中をきれいに整理整頓しています。
そして私に「ここら辺は気にならないの?」と言いますから、「うん、全然!」」(笑)と答えています。きれいに掃除機をかけてくれます。


―――
あなたは掃除機はかけないの?


私はさわったこともなくて(大笑)。職場ではしますけど。
私は洗濯もしたことがなく、娘と息子がやって、私は洗濯物を洗濯機に入れます。(笑)
娘が綺麗にたたんでくれます。


―――
親がしなければ、子どもはするようになる。まさにそのとおりですね。


私は以前、「したくないことはしないようにしよう」と子どもに言ったんです。
誰もしなくなったら私がするんです。洗濯を一時期ずっと娘がやっていて、パタッとやめた時期があって「あら、私がしないと」とし始めたら、長男が「いいよ、自分がするから」と言ったので、「じゃあ、ありがとう」とお願いして。「洗剤が無くなったよ」と言えば、買ってくるのが私です。(笑)


次男は15歳です。小1から行っていません。
次男と長女は用があると外出します。家事は長男、長女がよくやってくれます。次男は時々私にちょっかいを出してきて、それが私にとって救われていることです。


ご夫婦で参加されている方がいらっしゃいますが、うちはそういうのがなくて、昔はそれがすごく不満で寂しかったり辛かったりしたんですが、夫には期待はしない、自分にもです。


昔はどうして父親なのに、どうして夫なのに、と思っていましたけど、夫は夫なりに楽しく生きたいんだろうなあと思えるようになったんです。


と思ったら自分も楽しくしていいと思えるし、今は一人もいいなあと思えるし。
無理に思ってるんじゃなくて、楽しくないのにそこにいられる方が逆に私は嫌です。
私のためにと思われるのだったら、私はひとりで楽しくやった方がいいな、と思って。そこまで思えるようになりました。


―――
経済的な問題はどうですか?


もう、経済的には大変です。夫の給料がやっと出るようになって、今まで遅配・欠配でしたから。
でも、自分の車に実験装置を作って夜な夜な走っているんです。
稼ぎも少ないのに、実験装置も全部自分のお金でやっているんです。


―――
実験装置ってなんですか?


風力発電の羽を車のキャリアのところに取り付け、望遠鏡の足の部分をそこに乗せて車を走らせ、回して、どれだけの電気が得られるか、というデータを取り、全て自前で。
昼間走ると怪しまれるから夜走って。(大笑)


私もお金の管理は適当なんですが、先月パッと見たらガソリン代が2万円くらいなんです。
遊びには行かないので、全部会社の実験に使っているんです。
ボーナスも出ないし、手当てもないし、ずっとなんです。
こんな状態だったんだと思って。(笑)


―――
地元の父母と一緒に標準服の強制に反対する取り組みをして、嫌がらせもたくさんあって、精神的にとても辛くなって、小学校の先生を辞めて、鹿児島県境の都城に住んでいるんですよね。
しばらく家で休養して風力発電の仕事をされているのね。


夫は昔から、勤め先に請求しない人でした。
それでずっとやっていて、私が「ええっ?」と言うと変な顔しますから、だんだん言えなくなって。
高圧的ではないのですが、そうやって段々自分のペースにもって行きますから、ずるいんです。


昔の蓄えがありますから、財産も無いけど、借金もないので、どうにもならなくなったらその時でいいや、考えてイライラして、夫に言って、夫の嫌な顔を見るのが嫌なんです。
将来を見据えてきちんと確実にやっていった方が安心だと思いますが、でも面倒くさいです。
ああ、これだけ使ったとか、これだけ貯まったとかいうのが嫌なので、何とかならなくなったときに考えます。


―――
私と全く同じような考え方ですね。(笑)


市役所や社会保険事務所など公的な書類が届くと、ドキッとして、ビビッているちっさい自分がいるんですけど、そうでないときは考えない。
夫もそういう性格は直らないし、そういう夫がほんとに嫌だったら別れてもいいわけで、お金持ちでも探します。(大笑)


―――
この歳ではなかなかいないですよ。(笑)
あなたは子どもさんが3人家にいることも全然違和感ないし、自分自身の価値観もすごく変わったのよね。


そうですね。「ボンビーメン」という映画があって、貧乏な人が主役なんです。お金と人の心とどっちが大事だというコメディです。1千万の借金を背負っても笑っているんです。
テレビでも外国の92歳の女性絵本作家が「不幸せになってる暇はないんです」って言って。
そういう人が言うと説得力があるというか、そうだな、と気持ちが軽くなったりします。


―――
毎日幸せの発見をしてるんですね。


そういう価値観が自分の中にあるから、そういうふうになってきたんだと思います。
昔はそういう価値観があっても、「幸せ」を感じられなかったんです。


―――
あなたのお話は安心しますね。素敵だよね。
HPに幸せは発見できるという「チャレンジャー」の書き込みの次に、久しぶりに昔の辛かったときの書き込みがありましたが、そういうことがあったから今の幸せが大事なんですね。


ありましたね。ありがとうございました。
そういう時は得ることがいっぱいあるんですね。
人との出会いもそうですね。人の思いをいただけます。




このページの一番上に戻る ↑


体験談(親の会ニュース)目次へ→


2008年3月発行ニュースはこちら→
    TOPページへ→    2008年2月発行ニュースはこちら→



Last updated: 2008.4.26
Copyright (C) 2002-2008 登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島)